介護士は中卒でもなれる?できる?中卒でも取得できる資格や給料について解説!
中卒でも介護士として働けるのか、キャリアアップは可能かなど、学歴に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
介護業界は学歴不問で採用される職場が多く、中卒からでも国家資格である介護福祉士を目指せる環境が整っています。
この記事では、中卒から介護士になる方法や、目指せる資格、給料事情、キャリアアップのステップまで詳しく解説します。
「今の職場では給与が上がりそうにない」と感じている人には、介護職専門の転職サービスであるほっ介護転職サポートへの相談がおすすめです。経験豊富な専門のアドバイザーが、条件の良い求人の紹介や条件交渉まで無料でサポートします。
非公開求人が1万件以上!
中卒でも介護士になれる?無資格・未経験から働ける
中卒の方であっても、介護士として働くことは可能です。
「介護士」という呼称は法律で定められた資格名ではなく、介護現場で働く職員を広く指す表現として使われているためです。
そのため、無資格・未経験の方であっても介護現場で働き始めることが可能です。
一方、介護分野で唯一の国家資格である介護福祉士は、受験資格を満たせば中卒の方も取得を目指せる資格です。
実務経験ルートで国家試験を受験する場合、学歴は問われない仕組みになっています。
採用の場面では学歴ではなく「資格や経験」「人間性」が判断材料になるケースが大半を占めるため、中卒の方は学歴に不安を感じる必要はありません。
高齢化により需要が安定している点も、介護業界が選ばれる理由のひとつとなっています。
キャリアアップを目指すなら、まずは介護職員初任者研修などの入門資格から始め、段階的にステップアップしていく道筋が一般的です。
非公開求人が1万件以上!
中卒から介護福祉士を目指せる2つのルート
介護福祉士資格取得へ向けた道筋は多様であり、中卒の方でも各自の状況に応じたルートを選択することが可能です。
それぞれに特徴があり、自身のライフスタイルや目標に応じた選び方が重要になります。
非公開求人が1万件以上!
実務経験ルート|働きながら目指せる
受験者が実務経験ルートで受験資格を得るには、3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修の修了という2つの要件をクリアする必要があります。
ここでいう実務経験とは、介護施設や訪問介護事業所、医療機関などで3年以上かつ540日以上、介護等の業務に従事することを指します。
雇用形態は正社員に限らず、パート・アルバイトや派遣社員であっても要件を満たします。
ただし、相談援助業務や看護業務のみに従事する職員は、介護業務を行わないため実務経験として認められません。
実務者研修は450時間のカリキュラムで構成されており、受講に必要な資格や要件は定められていません。
無資格の状態から実務者研修を取得する場合、修了までに最短でも6ヶ月程度を要します。
受講費用の相場は10万円〜20万円程度であり、職場や自治体によっては資格取得の費用補助を受けられる場合もあります。
働きながら国家試験合格を目指せる点が、このルートの大きな魅力です。
福祉系高校ルート|高卒資格も同時に取得できる
福祉系高校ルートは、文部科学大臣および厚生労働大臣が指定した高等学校で介護福祉士養成課程の科目を履修し、卒業と同時に国家試験の受験資格を得る方法です。
このルートの最大の特徴は、介護福祉士の受験資格に加えて高校卒業資格も同時に取得できる点にあります。
高校3年間で受験資格を満たせるため、実務経験ルートとほぼ同じ期間で国家試験にチャレンジできるでしょう。
将来的に介護以外の進路も視野に入れたい方や、学業と並行で資格取得を目指したい方には、このルートが適しています。
なお、類似する選択肢として「福祉系特例高等学校」もあり、こちらは卒業後に9ヶ月以上の実務経験を経たうえで受験資格が得られる仕組みです。
非公開求人が1万件以上!
介護福祉士国家試験とは?基礎知識と受験に必要な要件
介護福祉士国家試験は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが実施する、介護分野で唯一の国家資格を取得するための試験です。
中卒の方が受験を検討する際には、要件・日程・科目・合格率といった基本情報を把握しておくことが合格への第一歩となります。
受験できる要件
受験者が受験資格を得るには、「養成施設ルート」「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「EPAルート」のいずれかを満たすことが条件となります。
中卒の方が現実的に選択するルートは、前述のとおり実務経験ルートまたは福祉系高校ルートの2択です。
受験者は申込み時に、受験申込書とあわせて身分証明書類と受験資格を証明する書類を社会福祉振興・試験センターへ提出する必要があります。
なお、受験者は申込みの時点で要件をクリアしていない場合でも「受験資格を満たす見込み」として申請が可能です。
その場合は、後日要件を満たした時点で追加書類を提出する流れになります。
非公開求人が1万件以上!
試験日程と申込みの流れ
受験申込みは例年8月上旬から9月上旬ごろに行われ、申込みに使う「受験の手引」は7月上旬ごろから請求可能です。
筆記試験は例年1月下旬ごろに実施され、合格発表は3月下旬に行われます。
申込みの締切やスケジュールについては公式情報を確認し、計画的に準備を進めましょう。
実務経験ルートで挑む方は、要件を受験年度の3月31日までに満たせば受験が認められるため、早めにスケジュール管理を始めることが重要です。
出題される科目と合格ライン
筆記試験の出題範囲は11科目群で構成されており、人間の尊厳と自立、社会の理解、生活支援技術、認知症の理解、医療的ケアなどが含まれます。
問題数は125問で、5つの選択肢から正しい回答を選ぶ形式となっており、1問1点の125点満点です。
合格基準は2つ定められており、受験者は総得点の60%程度を基準に問題の難易度で補正した点数以上を獲得しなければなりません。
さらに、11科目群すべてで1点以上の得点があることも条件です。
実務者研修や初任者研修で学ぶ内容が試験の中心となるため、履修した科目を復習する形で対策を進められる点も特徴的です。
非公開求人が1万件以上!
合格率からみる難易度
厚生労働省が公表した「第37回介護福祉士国家試験合格発表について」によると、2025年に実施された試験の合格率は78.3%(※1)でした。
近年の合格率は80%前後(※2)で推移しており、選択式の試験ということもあり、他の国家資格と比較して難易度は高くないといえます。
受験ルート別では、福祉系高校ルートが90.3%(※3)と最も高く、養成施設ルートは66.7%(※4)、実務経験ルートは約78.5%(※5)でした。
(※1 2026年6月時点 厚生労働省 第37回介護福祉士国家試験 合格発表について)
(※2 2026年6月時点 厚生労働省 介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移)
(※3~5 2026年6月時点 厚生労働省 第37回介護福祉士国家試験 合格発表について(参考))
中卒の介護士がキャリアアップのために目指すべき資格
介護業界には介護福祉士以外にも多様な資格が存在し、段階的にキャリアを築ける環境が整えられています。
ここでは、中卒の方でも取得を目指せる代表的な4つの資格について紹介します。
非公開求人が1万件以上!
介護職員初任者研修|まず取得したい入門資格
介護職員初任者研修は、介護現場で求められる知識と技術の基礎基本を身につけるための入門資格です。
カリキュラムは講義と実技演習を含む全130時間で、修了試験に合格すれば資格を取得できる仕組みになっています。
取得までに要する期間はだいたい1〜4ヶ月程度であり、週1日コースや短期集中コースなど受講スタイルにも選択肢が用意されています。
未経験者でも取得可能な資格であり、訪問介護で身体介護を行う際にはこの資格が必須となります。
学歴不問で受講できるうえ、修了試験の合格率はほぼ100%と言われており、初めて介護の世界に足を踏み入れる方でも挑戦しやすい資格です。
ケアマネジャー|介護福祉士取得後に目指せる上位資格
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、要介護者や要支援者のニーズに基づいたケアプランを作成し、関係機関との連絡調整を行う職種です。
ケアマネジャーの受験資格を得るには、介護福祉士として5年以上かつ900日以上の実務経験を積む必要があります。
その後、受験者は介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を修了することで介護支援専門員証の交付を受けられます。
中卒で介護未経験の状態からスタートする場合、介護福祉士を受験するまでに3年、その後ケアマネジャーを受験するまでに5年を要するため、最短でも8年の期間が必要になります。
ケアマネジャーは、ケアプランの作成を通じて利用者の生活方針に大きく関わる役割を担うため、プレッシャーもありつつ、大きなやりがいを感じられる職種です。
非公開求人が1万件以上!
社会福祉士|相談援助のスペシャリスト
社会福祉士は、福祉サービスの利用が必要な方に対して相談や助言を行い、適切な支援を提供する専門職です。
中卒から社会福祉士を目指すには、相談援助業務の実務経験を4年以上積んだ後、社会福祉士一般養成施設で1年以上の教育を受けることが求められます。
学歴不問のため、中卒の方はこの一般養成施設ルートを利用すれば大学や短大を経由せずに社会福祉士を目指せます。
主な業務は、福祉サービスの提案や行政機関・医療機関との連携であり、幅広い知識と技術が求められる仕事です。
他の介護福祉士やケアマネジャー資格と組み合わせることで、相談援助業務の幅をさらに広げられるでしょう。
認定介護福祉士|さらなる専門性を高めたい人向け
認定介護福祉士は、2015年12月に創設された介護福祉士の上位に位置づけられる民間資格で、認定介護福祉士認証・認定機構によって運営されています。
主な役割は、介護現場でリーダーを務める介護福祉士の管理・教育・指導を担うことであり、多職種との連携推進や地域支援にも携わります。
認定介護福祉士の養成研修を受講するには、複数の条件を満たす必要があります。
前提条件は、介護福祉士の資格保有および取得後5年以上の実務経験、介護職員を対象とした現任研修100時間以上、その他研修実施団体が課す要件があります。
養成研修はⅠ類とⅡ類で構成され、合計600時間のカリキュラムを修了することで認定申請が可能となります。
認定までにかかる費用は30万円〜60万円程度とされています。
認定介護福祉士は医療やリハビリ、心理など他職種の専門知識も学べるため、より質の高い介護サービスを提供したいと考える方におすすめの資格といえます。
非公開求人が1万件以上!
中卒の介護士が得られる給料シミュレーション
「中卒の介護士のみ」を対象にした給料データは、公的にも民間にも存在しません。
介護業界の給与は学歴ではなく、保有資格・経験年数・勤務先の施設形態によって決まる仕組みになっているためです。
ここでは厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」をもとに、中卒からキャリアをスタートした場合の収入とキャリアの将来像を解説します。
無資格からスタートした場合の平均給料
厚生労働省の令和6年度の調査によると、無資格の介護職員における平均給与額は290,620円(※1)です。
この金額には基本給に加えて、各種手当やボーナス(一時金を12で割った月割り額)が含まれています。
無資格でも全国平均で月29万円程度(※2)の収入が得られる水準といえるでしょう。
(※1~3 2026年6月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果)
中卒で介護未経験からの入職を考えている場合は、この給与水準を参考にすると優良な求人を見極めやすくなります。
非公開求人が1万件以上!
保有する資格ごとの給料一覧
保有資格ごとの平均給与額(令和6年度)は、以下のとおりです。
| 保有資格 | 平均給与 |
|---|---|
| 無資格 | 290,620円 |
| 介護職員初任者研修 | 324,830円 |
| 介護福祉士実務者研修 | 327,260円 |
| 介護福祉士 | 350,050円 |
| 社会福祉士 | 397,620円 |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | 388,080円 |
参考:厚生労働省「厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」
介護職員が無資格から介護福祉士へとステップアップすると、約6万円の月額アップが期待できる結果となっています。
経験や保有資格に応じて給与が上がる職場が多いため、中卒の方も専門資格を取得することで段階的に収入アップを見込めます。
介護施設のタイプ別の給料比較
働く施設形態によっても給料には差があり、月給制で働く介護職員の平均給与額(令和6年度・常勤)は以下のとおりです。
| 介護施設・事業所の種類 | 平均給与額(月給制/常勤) |
|---|---|
| 全体平均 | 338,200円 |
| 訪問介護事業所 | 349,740円 |
| 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | 361,860円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 352,900円 |
| 通所介護事業所(デイサービス) | 294,440円 |
| 認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム) | 302,010円 |
参考:厚生労働省「厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」
月給制で働く場合、特別養護老人ホームが361,860円と最も高い水準にあります。
特養の給与が高い背景には、夜勤による手当の支給があることや、利用者の介護度が高く身体的な負担を考慮していることなどが挙げられます。
一方で、夜勤がなく日中のみの勤務が中心となるデイサービスは294,440円と相対的に低い水準ですが、夜勤を避けたい方には魅力的な働き方となるでしょう。
求職者は希望する働き方と収入のバランスを考えながら、自分に合った施設形態を選択することが重要です。
非公開求人が1万件以上!
中卒から介護士を目指す強みと障壁
中卒の方が介護の世界でキャリアを築く際には、メリットのみでなくデメリットも事前に理解しておくことが大切です。
中卒の方が両面を把握したうえで戦略的にキャリアを設計すれば、学歴に左右されずに長く活躍できる土台を築けるでしょう。
中卒で介護士になるメリット
介護業界は経験年数や場数で高く評価されやすいため、その業界特性が中卒の方にとっては代表的なメリットとなります。
早期にキャリアをスタートできる中卒の方は、介護業界において貴重な人材です。
高齢化社会の現代で常に人材を必要としている介護業界は、求職者がなるべく早く・多く、実務へ挑戦できることを望んでいます。
そのため、介護業界では実務者研修や民間の専門講座など、学歴に依存しない多様な学習ルートが用意されています。
国家資格である介護福祉士を取得すれば、賃金面や雇用の安定性につながるため、フレキシブルに評価される土台が介護業界全体で整っています。
非公開求人が1万件以上!
中卒で介護士になるデメリット
勉強した期間が一般的な水準に比べて短いという事実は副次的にデメリットになる可能性があります。
養成施設のなかには学歴を重視することがあるため、中卒の方は入学試験や選考でハンディキャップを感じる可能性があります。
中卒の方は入学試験やそれに向けた受験勉強の経験が浅いことがあるため、地道な暗記作業や仕組みの理解に苦労する場面もあるでしょう。
初任給が他業界と比較してやや低めの傾向もあり、生活基盤を築く初期段階では金銭的な不安が残るケースも見られます。
資格取得や経験の蓄積によって昇給はできるため、焦らずに長期的な視点でキャリアを設計することが重要です。
中卒の介護士に関するよくある質問
中卒から介護業界でのキャリアを検討する方からよく寄せられる疑問について、要点をまとめて回答します。
非公開求人が1万件以上!
中卒でもケアマネジャーになれますか?
ケアマネジャーになるための受験資格に学歴は含まれておらず、中卒の方であってもチャレンジ可能です。
中卒の方がケアマネジャーの受験資格を満たすには、まず介護福祉士の資格を取得し、その後に介護福祉士として5年以上かつ900日以上の実務経験を積む必要があります。
中卒・無資格・未経験から最短ルートを進む場合、合計で8年以上の期間を要します。
学歴ではなく資格と経験で評価される仕組みが、中卒からのキャリアアップを後押ししてくれるでしょう。
中卒でも介護福祉士になれますか?
介護福祉士国家試験の受験資格に学歴の要件は設定されていないため、中卒の方も介護福祉士を取得できます。
実務経験ルートで受験する方が全体の約9割(※)を占めており、中卒の方も一般的なルートで国家資格に挑戦できる環境が整っています。
(※2026年6月時点 総務省 介護福祉士国家試験の受験機会の拡大(概要))
「実務経験3年以上+介護福祉士実務者研修の修了」の2条件をクリアすれば、誰でも受験可能です。
このルートの代表的なメリットは、働きながら資格取得を目指せることです。
非公開求人が1万件以上!
中卒がすぐに取れる福祉の資格はありますか?
受講要件がない「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」は、中卒の方がすぐに取得を目指せる代表的な資格です。
初任者研修は約1~4ヶ月、実務者研修は無資格の場合6ヶ月程度で修了できます。
いずれも公的資格として履歴書に記載でき、就職・転職の場面で大きなアピールポイントとなるでしょう。
中卒の方は実務経験を積みながら段階的に資格取得を進めることで、効率よくキャリアアップを実現できます。
16歳でも介護職で働けますか?
介護職員初任者研修は学歴・年齢制限が設けられていない資格ですが、実技演習が含まれるため、多くのスクールでは16歳以上の年齢制限を設けています。
15歳以下の方は受講に際してスクールへの相談が必要となり、各校の判断に委ねられる形になります。
また、ベッドに寝ている利用者を車椅子に移すといった「移乗介護」の実技演習があるため、妊婦は原則として受講できません。
16歳以上であれば資格取得から介護現場での就労まで道筋は開かれており、若いうちから介護のキャリアをスタートする方も少なくありません。
非公開求人が1万件以上!
中卒でも社会福祉士を目指せますか?
中卒から社会福祉士を目指すことは可能ですが、難易度はやや高めとなります。
代表的なルートとして、中卒の方が「介護福祉士の取得 → 相談援助の実務経験4年 → 一般養成施設1年」というステップを踏むことで、社会福祉士国家試験の受験資格を満たせる仕組みです。
ただし、生活相談員など相談援助業務に就くための要件は自治体や職場によって異なるため、介護福祉士を取得していても相談援助に携わるのが難しいケースもあります。
中卒の方は働く地域の要件を事前に調べたうえで、計画的にキャリアを積み重ねていくことが大切です。
