介護福祉士の10年の基本給はいくら?【2026年8月最新】処遇改善加算と給料アップの方法を解説

介護福祉士として勤続10年を迎えると、基本給は月給平均194,030円、手当を含めた月給総額は250,970円が一つの目安となります。

ただし実際の金額は、処遇改善加算の配分ルールや施設形態、運営主体、勤務する地域によって大きく変わるのが実情です。

この記事では、勤続10年の介護福祉士の基本給水準と、給料アップの仕組みである処遇改善加算の内容、基本給を上げる具体的な方法、2026年の介護報酬改定による今後の見通しまでをわかりやすく解説します。

年収400万円を超える介護福祉士に共通する特徴もまとめているため、ご自身の給与水準が適正かどうかを判断する材料としてお役立てください。

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介護福祉士は10年で基本給いくら?

勤続10年の介護福祉士を含んだ介護職員の基本給は、月給平均194,030円(※1)です。

資格手当や処遇改善関連手当、夜勤手当などを含めた月給総額は、250,970円(※2)とされています。

(※1〜2 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

他業種の給与水準と比較すると、やや物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし近年は、10年以上のキャリアを積んだ介護福祉士の経験・技能が処遇に反映されやすくなるよう、処遇改善加算の制度が見直されています

さらに、介護福祉士の収入は、基本給の額そのものだけでなく、勤務する施設の種類・運営法人・地域・夜勤の頻度といった要素によっても大きく変動します。

こうした背景を踏まえると、介護福祉士の基本給は今まさに改善が進んでいる途上にあるといえるでしょう。

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処遇改善加算とは?

処遇改善加算とは、介護職員の賃金改善を目的として国が設けた介護報酬の加算制度です。

介護報酬に上乗せする形で事業所へ交付された加算分を、各事業所が独自に定めた配分ルールに従って介護職員に還元するという流れで運用されます。

なお、処遇改善加算はこれまで複数の制度に細分化されていましたが、2024年度の介護報酬改定を受けて、同年6月から新たな「介護職員等処遇改善加算」へと一本化されています。

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介護人材を守るために処遇改善加算が発足

介護職員等特定処遇改善加算は、介護人材の確保・定着を図るために2019年10月に創設された、処遇改善の枠組みを大きく拡充した制度です。

同加算が創設された背景には、慢性的な人手不足と、低い賃金水準という介護業界の構造的課題がありました。

国は、長く働くほど手取りが増える仕組みを整えることで、介護現場からの離職防止と、経験を積んだ介護福祉士の長期的な就業を促す狙いを打ち出しました。

具体的に事業所へ求められたのは、勤続が10年を超える介護福祉士のうち少なくとも1人に月額8万円相当の賃金改善の実施、もしくは年収を440万円以上とすることでした。

この施策は、ベテラン層への評価を通じて業界全体の魅力を高める狙いで設けられました。

3つの処遇改善加算を2024年に一本化

介護職員の処遇改善に関する加算は、2024年6月に3制度が統一されました

見直し前まで併存していたのは、介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算・介護職員等ベースアップ等支援加算の3種類です。

これら3制度は、いずれも2024年5月に運用を終えました。

統合後の新制度は「介護職員等処遇改善加算」と呼ばれ、事業所側の事務負担軽減が期待されています

一本化に伴い算定要件や申請書類も整理されたため、以前より加算を取得しやすくなっている点がポイントです。

実際に、この加算を取得する事業所では月給制・常勤の介護職員の、手当を含んだ平均基本給が11,130円(※)増えています。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

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介護福祉士が10年で給料アップする理由|処遇改善加算の仕組み

介護福祉士が勤続10年で給料アップするとされる理由は、処遇改善加算が経験・技能のある従業員を優遇する設計になっているためです。

施設は加算区分に応じた原資を受け取り、就業規則や賃金規程に沿って介護職員へ手当や賞与として配分します。

改定により、経験値の高いベテラン介護職員への手当が強化されています。

そのため、勤続年数が10年前後の介護福祉士は加算配分の対象となりやすい立場にあります。

対象者は介護事業所に勤める職員すべて

処遇改善加算の対象者は、介護保険サービスを提供する事業所に勤める職員全体に及び、なかでも介護職員が中心に位置づけられています。

新加算では、賃金配分の仕方が統一されたうえに、経験と技能が高度な介護職員への配分が充足するように、事業所内で調整できるようになりました。

新加算では配分の柔軟性が高まったため、非常勤やパート職員、事務職員へも一定割合が加算される可能性もあります。

ベテラン介護職員への手厚い配分は継続されつつ、対象者のバリエーションが広がったことは、制度改定の意義の一つです。

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勤続年数が長いと優先的に処遇される

勤続年数の長い介護福祉士は、処遇改善加算の配分において優先的に処遇される仕組みが取られています。

特定処遇改善加算の制度下では、勤続10年を超える介護福祉士に対して月額8万円相当の賃上げ、または年収440万円以上への引き上げが事業所に求められました。

新設された「介護職員等処遇改善加算」でも、この考え方は変わりません。

配分の軸足はあくまで介護職員に置かれたまま、なかでも経験や技能を積んだ層へ手厚く割り当てる方針が基本ルールとして示されました。

加えて、旧制度で細かく設定されていた職種間の配分比率は撤廃されたため、事業所の実情に応じた柔軟な配分が可能となっています。

結果として、勤続10年の節目を迎えた介護福祉士は、加算配分の対象として評価されやすくなりました。

主に基本給に加算して支給される

処遇改善加算による賃金改善は、主に基本給や毎月の手当として支給されます

2024年改定では、賃金改善額の一定割合を基本給等の月額賃金へ充てる「月額賃金改善要件」が発表されました。

この要件により、一時的な賞与偏重ではなく恒常的な給与増加につながるよう設計が見直されています。

こうした運用により、勤続10年の介護福祉士は基本給ベースでの昇給効果を受けやすくなっています。

ただし、事業所ごとに配分方法は異なるため、実際の反映額については就業規則や賃金規程を確認しなければわかりません。

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事業所が給料の加算率を決める

処遇改善加算は、事業所が就業規則や賃金規程に基づき、職員ごとの加算配分と金額を決定します

このため、加算区分が同じ事業所でも、経営方針や配分ルールの違いによって介護福祉士一人あたりの手当額が異なるケースが生じます。

介護福祉士は、勤務先の加算取得区分と配分基準を調べると、給与に反映される金額の把握が可能です。

ただし事業所の経営状況が振るわない場合は、加算取得や配分が十分に行われない可能性もあります。

勤続10年の介護福祉士の基本給を左右する3つの条件

勤続10年の介護福祉士の基本給は、施設形態・運営主体・地域の3つの条件によって水準が大きく分かれます。

同じ資格・同じ勤続年数でも、勤める場所によって月給に数万円の差が生じる場合もあります。

介護福祉士は、これら3条件を組み合わせて考えることで、自身の基本給水準の妥当性を判断しやすくなります。

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施設形態

介護福祉士並びに介護職員の基本給は、就業する施設形態によって明確な傾向差が現れます。

夜勤の有無や利用者の介護度が給与構造に影響するためです。

特養・老健で10年働いた場合

特別養護老人ホームや介護老人保健施設で勤続10年の介護士は、24時間体制の入所系施設という特性から、夜勤手当が加わり月給水準は高めに設定される傾向があります。

厚生労働省の調査では、介護老人福祉施設で働く介護職員の平均給与は361,860円(※)と、通所介護事業所より6万円以上も高い金額です。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

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グループホーム・小規模多機能で10年働いた場合

介護福祉士がグループホームや小規模多機能型居宅介護で勤続10年を積む場合、少人数体制ならではの手厚い個別ケアと引き換えに、給与水準は入所系よりやや抑えられます

認知症対応型共同生活介護事業所の常勤介護職員の平均給与は302,010円(※)です。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

デイサービス・訪問介護で10年働いた場合

介護福祉士がデイサービスや訪問介護で働く場合、勤続10年であっても入所系よりも月給は低くなる可能性が高まります。

通所介護事業所の介護職員の平均給与は294,440円(※)と、介護老人福祉施設と比べると6万円以上の差があります。

デイサービスや訪問介護は、日勤中心の勤務体系のため夜勤手当が付きません。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

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運営主体

介護福祉士の基本給は、運営主体の法人格によっても違いが現れます

営利法人と非営利法人の性質差が給与体系に反映されるためです。

社会福祉法人の給与水準

介護福祉士が社会福祉法人で勤続10年を積む場合、給与水準は運営主体のなかでも高めに位置しているため、安定した給与と手厚い福利厚生を受けやすい傾向があります。

また社会福祉法人は公益性の高い事業を担う位置づけのため、賞与月数や退職金制度が整備されている傾向が強い点も特徴です。

社会福祉法人が運営する事業所で働く介護職員の平均給与は346,330円(※)でした。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

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民間企業(株式会社)の給与水準

介護福祉士が株式会社系の介護事業所で勤続10年を迎える場合、給与水準は他の運営主体と比べて低めになる傾向があります。

営利法人としての経営効率や成果連動型の賃金設計の影響を受けやすい点が特徴です。

一方で、介護福祉士は業績や役職に応じた昇給幅を得やすい側面もあるため、実際は勤務先の給与テーブルに左右されるでしょう。

営利法人(株式会社)の介護職員の平均給与は296,150円(※)と、他の運営主体と比較して低めの結果が示されました。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

医療法人の給与水準

介護福祉士が医療法人の運営する介護施設で勤続10年を迎える場合、社会福祉法人と比較すると給与水準はやや低めとなる傾向があります。

厚生労働省の調査によれば、医療法人に勤める常勤介護職員の平均給与額330,150円(※1)に対し、社会福祉法人は346,330円(※2)です。

(※1~2 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

給与面では不足を感じる介護職員もいるかもしれませんが、医療法人で働く特徴として、医療機関との連携を前提とした職場環境があります。

そのため、医療的ケアが必要な入居者への対応スキルが介護福祉士に求められる場面も少なくありません。

看護師やリハビリ職と協働する機会は、飛躍的なキャリアアップに役立てられるというメリットでもあります。

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地域

介護福祉士の基本給は、勤務する地域によっても水準が変動します

地域手当や最低賃金、物価水準の違いが給与に反映されるためです。

首都圏の水準

介護福祉士が首都圏で勤続10年を積む場合、地域手当や高めに設定された基本給テーブルの影響で、月収水準が全国平均より上振れる可能性があります。

東京都の介護労働者の平均年収は約389万円(※1)と、全国平均約340万円(※2)を大きく上回りました。

(※1〜2 2026年7月時点 求人ボックス 介護士(東京都)の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

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地方圏の水準

介護福祉士が地方圏で勤続10年を迎える場合、家賃や物価水準を反映して、都市部より基本給がやや抑えめに設定されるケースが多く見られます。

実際に、宮崎県の介護職員の平均年収は約288万円(※)にとどまっています。

(※ 2026年7月時点 求人ボックス 介護士(宮崎県)の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

一方で、大規模法人や自治体独自の処遇改善策を導入している地域では、基本給や手当が比較的手厚く設定されている例もあります。

また、地域手当や送迎業務手当の有無、夜勤回数などが年収差を生むため、介護福祉士は求人票で基本給と手当内訳を確認することが重要です。

介護士が10年で基本給を上げる方法

介護福祉士が勤続10年前後で基本給を上げる方法は、加算配分の把握・資格取得・昇進・転職・夜勤活用といった複数の選択肢があります。

介護福祉士は、いずれか一つのみでなく複数の方法を組み合わせることで、より月収が底上げする確率を高められます。

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勤務先の処遇改善加算の配分を把握する

介護福祉士が基本給を上げるうえで最初に取り組みたいのは、勤務先の処遇改善加算の取得区分と配分ルールを把握することです。

加算区分によって、事業所に入る原資は異なります。

上位加算を取得している事業所ほど、職員一人あたりの配分額が大きくなる傾向にあります。

介護福祉士が確認したい項目は、経験・技能グループへの配分比率と、月額手当と賞与への振り分け方法です。

就業規則や賃金規程に記載されているため、自分の給与の把握をより正確にできます。

配分基準の明示は事業所側の義務に相当するため、疑問がある場合は人事担当者へ問い合わせる正当な権利があります。

事業所が優遇する資格を取得する

介護福祉士がさらに給料を上げる方法として、事業所が優遇する上位資格の取得があります。

介護支援専門員(ケアマネジャー)や認定介護福祉士、認知症介護実践者研修、喀痰吸引等研修などは、資格手当や業務手当の対象となりやすい資格の代表格です。

上位資格を保有する介護福祉士は担当できる業務範囲が広がるため、加算配分でも経験豊富かつ高水準の技術を有する職員として高く評価される傾向があります。

ケアマネジャーの平均給与は月額388,080円(※)と、介護福祉士より高い水準が示されています。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

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昇進ルートに乗る

介護福祉士が基本給を引き上げる選択肢の一つは、リーダー・主任・施設長といった昇進ルートに乗ることです。

介護福祉士が役職に就くと役職手当が付くほか、基本給テーブル自体が上位区分へ移行するため、月給ベースで数万円単位の上乗せが期待できます。

また、勤続10年の介護福祉士は、経験・実績の両面で昇進候補となりやすい立場にあります。

昇進後は、部下の指導や勤務調整、利用者家族の対応など、管理業務を担う機会が増えていきます。

介護福祉士の昇進は、日々の業務での成果に加え、法人内研修や管理職向け研修の受講で加速させることが可能です。

給与水準が高い法人・施設へ転職する

介護福祉士は、給与水準が高い法人・施設へ転職することで基本給を引き上げる方法もあります。

施設形態のなかで最も平均給料が高いのは特別養護老人ホームです。

また、運営主体別で優位性が高い傾向があるのは、地方公共団体(自治体運営)や社会福祉法人などがあります。

とくに地方公共団体や大規模な社会福祉法人では、賞与月数や退職金制度が充実していたり、処遇改善加算の上位区分取得が実現しやすかったりします。

介護福祉士が転職する際は、施設ごとの昇給の幅を確認するとモチベーションにつながります。

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夜勤の出番を増やす

介護福祉士が短期間で月収を底上げしたい場合、夜勤回数を増やす方法が現実的です。

夜勤には少なからず手当が付くため、夜間帯の出勤を増やすと給料の増額につながります。

ただし、夜勤は生活リズムへの負荷が大きいため、介護福祉士は健康管理や休日確保との兼ね合いを見極める必要があります。

勤続10年の介護福祉士の基本給は2026年以降どう変わる

勤続10年の介護福祉士の基本給は、2026年6月の介護報酬臨時改定によって、さらなる引き上げが見込まれる局面に入っています。

改定率は+2.03%(※1)が示され、処遇改善加算の拡充によって介護職員の月額給与を最大1.9万円(※2)引き上げる方針が打ち出されました。

(※1〜2 2026年7月時点 厚生労働省 令和8年度介護報酬改定について

この改定は加算対象職種の拡大、加算区分の新設、生産性向上の促進など、複数の変更点が組み合わさっている点が特徴です。

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対象者は介護従事者全体に拡大される

2026年6月に行われた臨時改定は、処遇改善加算の対象者が介護従事者全体へ広がる点が大きな変更点となっています。

これまで加算原資は、現場で直接介護を担う職員に偏っていました。

今回の改定では看護職員、リハビリ職、ケアマネジャー、相談員、事務職員なども、1階部分の賃上げ対象に含まれる見通しです。

介護福祉士は、これまで通り経験・技能のある介護職員として手厚い配分を受けやすい立場です。

ベテラン介護福祉士への高い評価は維持しつつ、施設全体で加算原資を分け合う構造へ移行しました。

加算額の内訳は「3階建て」で構成される

2026年改定における最大1.9万円(※1)の賃上げは、3段階の構成で組み立てられています

1階部分は、処遇改善加算の加算率引き上げによる月額1万円(※2)です。

2階部分は、生産性向上加算などの上乗せ要件を満たした事業所に支給される月額7,000円(※3)となります。

3階部分は、事業所独自の定期昇給による月額2,000円(※4)です。

介護福祉士は、これらすべての条件を満たした事業所で働く場合に、最大で月1.9万円の賃上げが期待できます。

(※1〜4 2026年7月時点 厚生労働省 令和8年度介護報酬改定について

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上位加算未取得の事業所では賃上げが限定的になる

上位加算を取得していない事業所では、2026年改定による賃上げ効果が小幅にとどまる可能性があります。

国の財源措置は月額1.7万円(※1)までとされており、残りの2,000円分(※2)は事業所の定期昇給に依存する構造となっています。

また、加算区分が下位にとどまる事業所や、生産性の向上に取り組んでいると見なされない事業所では、加算額が1万円前後に収まる場合があります。

(※1〜2 2026年7月時点 厚生労働省 令和8年度介護報酬改定について

このように、上位加算の要件を満たしていない事業所の介護福祉士は賃上げが限定されてしまう構造です。

年収400万円を超える勤続10年介護福祉士の特徴

勤続10年の介護福祉士が年収400万円を超えるかどうかは、勤務先や役職、手当の組み合わせ次第で分かれます。

介護福祉士の平均年収は400万前後ですが、実際の到達点には幅があります。

年収400万円以上の介護福祉士は、複数の条件が相互作用することで初めて実現可能になります。

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特養・老健など月給水準が高い施設に所属している

年収400万円を超える介護福祉士の多くは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった月給水準が高い入所系施設に所属しています。

通所型施設の介護福祉士の平均月給は304,850円(※1)で、単純に12倍すると年収は400万円に到達しません。

一方で、介護老人保健施設の介護福祉士の平均月給は363,550円(※2)とされているため、年収は400万円以上になります。

(※1~2 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護福祉士が昇給も見込んで10年の勤続を目標とする場合、勤務先の施設形態も重要なチェックポイントです。

社会福祉法人・地方公共団体系の法人で働いている

年収400万円を超える介護福祉士の特徴は、社会福祉法人や地方公共団体の法人で働いていることです。

社会福祉法人が運営する事業所の介護職員の平均給与は346,330円(※)で、営利法人系の給与水準を上回っています。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

加えて、大手の法人では階級に準じた給与体系を採用したり、退職金共済への加入による長期勤続時の退職金を手厚くしたりと、待遇面を強化する傾向があります。

長期的な昇給が期待できる安定的な法人経営は、勤続10年の介護福祉士にも利益をもたらすと予想されます。

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介護福祉士以外の資格・役職を上乗せしている

年収400万円を超える介護福祉士は、介護福祉士以外の上位資格や役職を上乗せしているケースが見られます。

有名な資格は、介護支援専門員(ケアマネジャー)や認定介護福祉士などです。

さらに、介護福祉士がリーダーや主任、施設長といった役職に就くと役職手当が加算され、基本給テーブル自体も上位区分へ移行します。

管理職と非管理職では平均給与額に差が生じるため、勤続10年の介護福祉士が年収400万円を目指すうえで有力な手段の一つです。

夜勤・処遇改善加算・各種手当を最大化している

年収400万円を超える介護福祉士は、夜勤・処遇改善加算・各種手当を組み合わせて収入を最大化できます。

例えば、夜勤手当が1回あたり5,000円支給される場合、月4回で2万円、年換算で24万円の上乗せが期待できます。

加えて、処遇改善加算の月額最大1.9万円の賃上げが適用された場合は、年収を30万円以上増加させることも可能です。

資格手当には役職手当、家族手当、住宅手当などもあるため、夜勤を増やす以外の選択肢もあります。

介護福祉士は、勤務先の手当体系を把握し、算入可能な手当を漏れなく受け取ると、年収400万円に近づけます。

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介護福祉士の勤続10年と基本給についてのよくある質問

介護福祉士の10年目の手当はいくら?

介護福祉士が勤続10年時点で受け取る代表的な手当は、資格手当・処遇改善関連手当・夜勤手当などです。

介護福祉士の手当は月額5,000〜10,000円(※)のケースが最も多く、そこに処遇改善加算の配分と夜勤手当などが上乗せされます。

(※ 2026年7月時点 厚生労働省 介護福祉士等現況把握調査の結果について

なお、金額は事業所の加算取得区分や配分ルールで異なります。

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同じ職場でなくてもパートや転職で勤続10年は認められる?

同じ職場でなくても、パートや転職を経ての勤続10年が認められる場合があります。

勤続10年の考え方は事業所の裁量に委ねられています。

他法人での経験や介護福祉士取得前の実務経験を通算するかどうかも、勤務先ごとに判断が分かれます。

そのため、介護福祉士の転職は、前職の経験がどこまで通算されるかまで確認することが重要です。

サービス提供体制強化加算は勤続10年と関係がある?

サービス提供体制強化加算は、勤続10年を超える介護福祉士の配置割合が算定要件に含まれるため、勤続10年と密接に関係しています。

最上位区分の加算Iでは、介護職員のうち70%以上(※1)が介護福祉士、または勤続10年以上の介護福祉士が25%以上(※2)配置されていることが、ほとんどの事業所に対する要件となります。

(※1〜2 2026年7月時点 厚生労働省 令和3年度介護報酬改定における改定事項について

ベテラン介護福祉士の存在は、この加算の取得要件を満たす人材として、事業所が受け取る介護報酬にも影響します。

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勤続10年以上の介護福祉士が25%以上とは?

「勤続10年以上の介護福祉士が25%以上」とは、サービス提供体制強化という制度の「加算I」という区分の人員配置要件の一つです。

事業所の介護職員のなかで勤続10年以上の介護福祉士が25%以上に達している場合は、加算Iの要件を一つ満たすことになります。

この要件により、経験豊富な介護福祉士が定着している事業所として、制度上高く評価される仕組みとなっています。

この記事の著者

ほっ介護編集部

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